簿記3級 仕訳のAI解説

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この論点の解説

会社が稼いで残してきた利益(繰越利益剰余金)から株主に配当を出すときは、決議の時点で繰越利益剰余金を減らし、払う義務を未払配当金にします。あわせて利益準備金を積み立てることがあります。

決議の時点で、何が動くか

株主総会で「配当金を払う」「利益準備金を積み立てる」と決まった時点では、まだお金を払っていません。この時点で動くのは、純資産の中の繰越利益剰余金が減ること、払う義務として未払配当金(負債)が増えること、積み立てた分だけ利益準備金(純資産)が増えることです。借方は繰越利益剰余金、貸方は未払配当金と利益準備金に分かれます。

借方の金額は合計で書く

繰越利益剰余金から減るのは、配当金と利益準備金の積立額の合計です。配当金300,000円と積立て30,000円なら、借方は330,000円です。貸方は未払配当金300,000円と利益準備金30,000円の2行で、合計が借方と一致します。問題文に利益準備金の積立額が書かれていれば、その金額を使います。繰越利益剰余金の残高そのものは、仕訳には使いません。

配当を実際に払うとき

お金を払うときは、決議で作った負債を消します。借方に未払配当金、貸方に普通預金などを書きます。利益準備金の積立ては払うお金ではないので、この仕訳には出てきません。つまり、配当の流れは「決議の仕訳」と「支払いの仕訳」の2段階です。

配当せず積立てだけのとき

配当はせず、利益準備金だけを積み立てることもあります。その場合は、繰越利益剰余金を減らし(借方)、利益準備金を増やします(貸方)。どちらも純資産の中の勘定なので、お金は動かず、未払配当金も出てきません。

仕訳の例

株主総会で、繰越利益剰余金を財源として、配当金300,000円を支払うことと、利益準備金として30,000円を積み立てることを決議した。

借方 繰越利益剰余金 330,000 / 貸方 未払配当金 300,000、利益準備金 30,000

繰越利益剰余金から、配当金300,000円と積立て30,000円の合計330,000円が減ります(借方)。配当金はまだ払っていないので未払配当金(貸方)、積立ては利益準備金の増加(貸方)です。

株主総会で決議していた配当金300,000円を、普通預金から支払った。

借方 未払配当金 300,000 / 貸方 普通預金 300,000

決議のときに、配当金は未払配当金(負債)にしてあります。支払うと、その負債が消えて普通預金が減ります。利益準備金は払うお金ではないので、ここでは動かしません。

株主総会で、繰越利益剰余金を財源として、利益準備金20,000円を積み立てることを決議した。配当は行わない。

借方 繰越利益剰余金 20,000 / 貸方 利益準備金 20,000

純資産の中で、繰越利益剰余金から利益準備金に移すだけの仕訳です。借方に繰越利益剰余金、貸方に利益準備金を書きます。配当はなく、お金は動きません。

間違えやすい点

関連する論点:資本金(設立・増資)、損益の振替と繰越利益剰余金、普通預金・定期預金・複数口座

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