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この論点の解説
株主から払い込まれたお金は、返す必要のない会社の元手として資本金に計上します。設立のときも、新しい株式を出して資金を集める増資のときも、仕訳の形は同じです。
払込金額を計算する
株式会社は、株式を発行して株主からお金を集めます。払い込まれる総額は、発行した株数×1株あたりの払込金額です。例えば50株を1株40,000円で発行すれば、50株×40,000円=2,000,000円が払い込まれます。まず、この総額を計算するところから始めます。
仕訳の形:入ったお金と資本金
払い込まれたお金は、普通預金や当座預金、現金として会社に入るので、その勘定を借方で増やします。株主から出資を受けたことは、返済の必要がない元手が増えたことなので、資本金(純資産)を貸方で増やします。問題文に「払込金は全額を資本金とする」とあれば、払込金の総額がそのまま資本金になります。
設立と増資の違い
設立は、会社が新しくできるときに株式を出して資金を集めることです。増資は、すでにある会社が、新しい株式を出して資金を追加で集めることです。どちらも、借方は入金された勘定、貸方は資本金で、書き方は変わりません。違うのは時点だけです。
入金先が複数のとき
払込金が、一部は預金、残りは現金のように複数の形で入ることがあります。その場合は、入金された勘定ごとに借方に1行ずつ書き、合計が払込金の総額になるようにします。貸方の資本金は、全額で1行です。
仕訳の例
株式会社を設立し、株式100株を1株40,000円で発行して、払込金の全額が普通預金に入金された。払込金は全額を資本金とする。
借方 普通預金 4,000,000 / 貸方 資本金 4,000,000
払込金は100株×40,000円=4,000,000円です。普通預金が増え(借方)、出資を受けたので資本金が同じ額だけ増えます(貸方)。
増資のため新株50株を1株30,000円で発行し、払込金の全額が当座預金に入金された。払込金は全額を資本金とする。
借方 当座預金 1,500,000 / 貸方 資本金 1,500,000
払込金は50株×30,000円=1,500,000円です。増資でも設立と同じ形で、入金された当座預金が増え(借方)、資本金が増えます(貸方)。
株式会社を設立し、株式60株を1株50,000円で発行した。払込金は、2,000,000円が普通預金に、残りが現金で入金された。払込金は全額を資本金とする。
借方 普通預金 2,000,000、現金 1,000,000 / 貸方 資本金 3,000,000
払込金は60株×50,000円=3,000,000円です。普通預金に2,000,000円、残りの1,000,000円は現金で入ったので、両方を借方に書きます。貸方は資本金3,000,000円です。
間違えやすい点
- 払込金の計算で、株数と1株あたりの金額を掛け忘れる間違いが多いです。総額を最初に求めてから仕訳を書いてください。
- 入金された勘定を、すべて現金にしてしまう間違いがあります。問題文の入金先(普通預金・当座預金など)をそのまま使います。
- 増資だからと、特別な勘定を使う必要はありません。借方は入金先、貸方は資本金です。
関連する論点:剰余金の配当と利益準備金、普通預金・定期預金・複数口座、当座預金と当座借越
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