簿記3級 仕訳のAI解説

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この論点の解説

建物や備品、車は使うほど古くなり、価値が減っていきます。その減った分を、使った期の費用として少しずつ計上するのが減価償却です。

買ったときに全額を費用にしない理由

備品を60万円で買っても、使えるのは何年も先までです。買った年だけに60万円の費用を載せると、その年の利益が不自然に小さくなり、翌年以降は費用なしで備品を使うことになります。そこで、買った金額を使える年数にわたって配り、毎期の決算で「その期に使った分」だけを費用にします。この費用が減価償却費です。お金は買ったときにすでに出ているので、決算での仕訳では現金も預金も動きません。

定額法の計算:毎年同じ額を配る

定額法は、毎年同じ金額を費用にする方法です。1年分は、(取得原価-残存価額)÷耐用年数で求めます。残存価額は、使い終えたときに残ると見込む価値です。問題文に「残存価額ゼロ」とあれば、取得原価をそのまま耐用年数で割ります。「取得原価の10%」とあれば、まず取得原価×10%を求めて取得原価から引いてから割ります。

間接法:備品は減らさず、累計額にためる

間接法では、備品の金額そのものは減らしません。借方に減価償却費(費用)を書き、貸方に備品減価償却累計額を書きます。累計額は「これまでに減らした分の合計」をためておく勘定で、備品の金額から引いて今の帳簿上の価値を出すために使います。備品を買った金額が帳簿にそのまま残るので、いくらで買ったかがあとからも分かります。建物なら建物減価償却累計額、車両なら車両運搬具減価償却累計額と、資産の名前に合わせます。

月割:期の途中で買ったとき

決算日が3月31日で、期の途中に買った資産は、買った月から決算日までの月数だけ償却します。例えば12月に買えば、12月から3月までの4か月分です。計算は、1年分×月数÷12です。買った翌期からは、1年まるごと使うので、1年分をそのまま計上します。「当期に買ったのか、前期以前に買ったのか」を最初に確かめると、月割にするかどうかを間違えません。

仕訳の例

決算日(3月31日)。前期以前から使っている備品(取得原価600,000円)について、定額法(耐用年数6年、残存価額ゼロ)、間接法で減価償却を行う。

借方 減価償却費 100,000 / 貸方 備品減価償却累計額 100,000

1年分は600,000円÷6年=100,000円です。前期以前から使っているので、月割にせず1年分をそのまま計上します。借方は費用の減価償却費、貸方は間接法なので備品ではなく備品減価償却累計額にします。

決算日(3月31日)。当期首に取得した営業用の車両(取得原価1,500,000円)について、定額法(耐用年数5年、残存価額は取得原価の10%)、間接法で減価償却を行う。

借方 減価償却費 270,000 / 貸方 車両運搬具減価償却累計額 270,000

残存価額は1,500,000円×10%=150,000円です。償却する総額は1,500,000円-150,000円=1,350,000円で、1年分は1,350,000円÷5年=270,000円です。期首に取得したので1年分まるごと計上し、貸方は車両運搬具減価償却累計額にします。

決算日(3月31日)。当期の6月1日に取得した備品720,000円について、定額法(耐用年数6年、残存価額ゼロ)、間接法、月割で減価償却を行う。

借方 減価償却費 100,000 / 貸方 備品減価償却累計額 100,000

1年分は720,000円÷6年=120,000円です。6月から3月まで使ったのは10か月なので、120,000円×10/12=100,000円です。当期の取得なので月割にするのがポイントです。

間違えやすい点

関連する論点:取得(付随費用)、売却

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