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この論点の解説
切手や収入印紙は、買ったときに費用にしても、決算までに使い切らなければ使い残しが出ます。その使い残しは来期に使うものなので、決算で費用から外して貯蔵品(資産)にします。
買ったときは費用、使い残しは資産
切手は通信費、収入印紙は租税公課として、買ったときに費用にします。ところが決算日に未使用のものが残っていると、その分は当期にはまだ使っていません。使い残しを当期の費用に入れたままにすると、費用が多すぎ、利益が少なく見えます。そこで、未使用分だけを貯蔵品(資産)に移します。
決算の仕訳の形
未使用の切手3,000円分と収入印紙5,000円分があれば、借方に貯蔵品8,000円、貸方に通信費3,000円と租税公課5,000円を書きます。貸方は、買ったときに費用にした勘定ごとに分けます。切手が余ったときは通信費、印紙が余ったときは租税公課を、その金額だけ減らします。
次の期の最初に戻す
貯蔵品に移した分は、次の期の最初に元の費用に戻すことがあります。貸方に貯蔵品を書いて貯蔵品を減らし、借方に通信費や租税公課を書きます。こうすると、次の期に実際に使った分が、その期の費用になります。再振替のときも、切手は通信費、印紙は租税公課と、元の勘定に合わせて戻します。
仕訳の例
期中に購入した郵便切手6,000円は通信費として、収入印紙10,000円は租税公課として処理してある。決算日に、未使用の切手が2,000円分、収入印紙が4,000円分残っているので、貯蔵品に振り替える。
借方 貯蔵品 6,000 / 貸方 通信費 2,000、租税公課 4,000
未使用の切手2,000円と収入印紙4,000円の合計6,000円を貯蔵品(資産)に移します(借方)。貸方は、買ったときに費用にした通信費2,000円と租税公課4,000円をそれぞれ減らします。
新しい期の4月1日。前期末に、未使用の切手1,500円分と収入印紙3,500円分を貯蔵品に振り替えていた。これらを再振替する。切手は通信費、収入印紙は租税公課で処理する。
借方 通信費 1,500、租税公課 3,500 / 貸方 貯蔵品 5,000
前期末に費用から貯蔵品へ移した分を、元に戻します。貯蔵品5,000円を減らし(貸方)、切手分の通信費1,500円と印紙分の租税公課3,500円を借方に戻します。
決算日に、期中に購入して全額を通信費として処理していた切手のうち、未使用の800円分を貯蔵品に振り替える。
借方 貯蔵品 800 / 貸方 通信費 800
未使用の切手は来期に使うものなので、当期の費用から外します。借方に貯蔵品、貸方に通信費を、未使用分の800円で書きます。
間違えやすい点
- 使い残しの金額ではなく、買った金額の全額を貯蔵品にしてしまう間違いが多いです。貯蔵品にするのは未使用分だけです。
- 貸方の勘定を、切手でも印紙でも租税公課にしてしまう間違いがあります。切手は通信費、印紙は租税公課と分けます。
- 再振替の方向を逆にしてしまう間違いがあります。次の期の最初は、貯蔵品を減らして(貸方)、費用に戻します(借方)。
関連する論点:租税公課(固定資産税・印紙)、経過勘定(前払・前受・未収・未払)
ログインなしで解ける問題
- 問題1(H194-00):期中に購入した郵便切手10,000円は通信費として、収入印紙20,000円は租税…