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この論点の解説
お金を貸す・借りる取引で、元本(貸付金・借入金)と利息を分けて書く論点です。利息は「元本×年利率×月数÷12」で求め、決算日に払っていない・もらっていない分を整理する場面もあります。
元本と利息は別の勘定
人にお金を貸すと、あとで返してもらう権利が生まれ、これが貸付金(資産)です。借りたときは返す義務が生まれ、これが借入金(負債)です。元本は返してもらう(返す)お金そのものです。
利息は元本とは別物で、貸した側にとっては収益の受取利息、借りた側にとっては費用の支払利息です。元本と利息は必ず別の勘定に分けて書きます。返済のときも、元本の返済は貸付金・借入金、上乗せ分は受取利息・支払利息と、分けて書きます。
利息の計算と、先に引かれる場合
利息は、元本に年利率をかけ、借りている月数を12で割ってかけて求めます。600,000円を年2%で6か月なら、600,000円×2%×6/12=6,000円です。
貸し付けや借り入れの時点で利息が先に差し引かれる場合、元本は全額で記録し、実際に動くお金は元本から利息を引いた額になります。返済のときに元本と利息をまとめて払う(もらう)場合は、元本と利息の合計が預金から動きます。月数が問題文に書いてあれば、そのまま使います。
決算日の未払利息・未収利息
利息を払うのが返済日で、決算日までに払っていない期間があるとき、その期間の利息は当期の費用なので、まだ払っていなくても支払利息を借方に書き、払う義務を未払利息(負債)として貸方に書きます。
貸している側では、まだ受け取っていない当期分の利息を、受取利息(貸方)と未収利息(資産、借方)で計上します。月数は借りて(貸して)から決算日までを数えます。たとえば11月1日から3月31日なら5か月です。見越しの金額は、問題文の「月割で計上する」という指示に従って求めます。
仕訳の例
銀行から800,000円を借り入れた。3か月分の利息(年3%)を差し引かれ、残りが当座預金に入金された。
借方 当座預金 794,000、支払利息 6,000 / 貸方 借入金 800,000
借入金は元本の800,000円全額で貸方です。利息は800,000円×3%×3/12=6,000円で、費用の支払利息として借方に書きます。実際に入金されたのは800,000円-6,000円=794,000円で、当座預金の借方です。
貸付金300,000円が、利息(年3%、貸付期間8か月分)とともに当座預金に返済された。
借方 当座預金 306,000 / 貸方 貸付金 300,000、受取利息 6,000
回収した元本300,000円は貸付金が減るので貸方です。利息は300,000円×3%×8/12=6,000円で、収益の受取利息として貸方に書きます。入金は合計306,000円なので当座預金は借方です。
決算日(3月31日)。当期の11月1日に600,000円を借り入れた。利率は年2.4%で、利息は1年後にまとめて払う約束で、まだ払っていない。当期分の利息を月割で計上する。
借方 支払利息 6,000 / 貸方 未払利息 6,000
11月から3月までの5か月分が当期の費用です。600,000円×2.4%×5/12=6,000円です。まだ払っていないので、払う義務を未払利息(負債)として貸方に書きます。
間違えやすい点
- 利息が先に引かれる場合に、借入金(貸付金)を実際に受け取った額で書いてしまう誤りが起きやすいです。元本は引かれる前の全額で書きます。
- 利息の月数の数え間違いに注意してください。決算日の見越しでは、借りた月から決算日までの月数です。
- 元本の返済と利息の支払いを、1つの勘定にまとめて書かないでください。借入金と支払利息は別の勘定です。
関連する論点:経過勘定(前払・前受・未収・未払)、普通預金・定期預金・複数口座、当座預金と当座借越
ログインなしで解ける問題
- 問題1(H100-00):取引先に600,000円を貸し付けることになり、6か月分の利息(年2%)を差し引…
- 問題2(H101-00):銀行から800,000円を借り入れた。3か月分の利息(年3%)を差し引かれ、残り…