簿記3級 仕訳のAI解説

読み込んでいます…

この論点の解説

現金を数えたら帳簿と合わなかったときに、原因が分かるまで差額を仮に置いておく勘定が現金過不足です。置いた差額を、原因が分かったとき・決算のときにどう片づけるかが中心になります。

合わないと気づいたら、まず帳簿を実際に合わせる

現金の実際の有高を数えて、帳簿の残高と違っていたら、帳簿の現金を実際の額に合わせて直します。足りなければ現金を貸方で減らし、多ければ借方で増やします。

相手の勘定は、原因が分かるまでの仮の置き場として現金過不足を使います。不足なら「現金過不足/現金」、過剰なら「現金/現金過不足」です。ここでは費用や収益にはしません。まだ原因を調べる余地があるからです。

原因が分かったら、現金は動かさず現金過不足を片づける

後日、差額の原因が分かったら、本来の勘定に振り替えます。現金はすでに実際の有高に合わせて直してあるので、ここで現金を動かしてはいけません。動かすのは、仮に置いた現金過不足と、本来の勘定だけです。

たとえば不足の原因が電話代の記帳漏れなら、借方に通信費、貸方に現金過不足です。仮に置いた分を反対側に書いて減らす、と覚えると向きを間違えにくくなります。

仕訳を書いたあとは、現金過不足の残高がいくら残るかを確認します。残りが0になれば、すべて片づいたことになります。分かった額は、本来の費用や収益ごとに別々の行で書きます。

決算まで分からなければ雑損か雑益

決算日になっても原因が分からない差額は、そのまま残さず、損益の勘定に振り替えて整理します。現金過不足が借方に残っているなら、現金が足りなかったということなので雑損(費用)にします。貸方に残っているなら、現金が多かったということなので雑益(収益)にします。

現金過不足の残高はこの仕訳で0になります。現金はすでに調整済みなので、ここでも動かしません。

決算での整理は、原因を調べ尽くしたあとの最後の処理です。期中に見つけた時点で雑損や雑益にしてしまうのは、まだ調べる余地があるので適しません。

一部だけ分かったとき

差額の一部だけ原因が分かり、残りは分からないまま決算を迎えることもあります。この場合は、現金過不足の残高全体を消しながら、分かった分は本来の費用(または収益)に、残りは雑損(または雑益)に振り分けます。

借方と貸方の合計が一致するか、足し算で確かめます。不足(借方残)なら「分かった額+雑損=現金過不足の残高」、過剰(貸方残)なら「分かった額+雑益=現金過不足の残高」になっているはずです。

仕訳の例

現金の実際の有高を数えたところ、帳簿の残高より5,000円多かった。原因はまだ分からない。

借方 現金 5,000 / 貸方 現金過不足 5,000

実際の現金が多いので、帳簿の現金を5,000円増やします(借方)。相手は、原因が分かるまでの仮の置き場である現金過不足(貸方)にします。

上の差額5,000円のうち、3,000円は手数料を現金で受け取ったときの記帳漏れと分かった。

借方 現金過不足 3,000 / 貸方 受取手数料 3,000

現金はすでに増やしてあるので動かしません。仮に貸方に置いた現金過不足を3,000円分だけ借方に書いて減らし、本来の収益である受取手数料(貸方)に振り替えます。

決算日になっても、残りの2,000円の原因は分からなかった。

借方 現金過不足 2,000 / 貸方 雑益 2,000

5,000円-3,000円=2,000円が現金過不足の貸方に残っています。借方で消し、原因不明の収益として雑益(貸方)にします。

間違えやすい点

関連する論点:小口現金(報告と補給)、普通預金・定期預金・複数口座

ログインなしで解ける問題